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2014/12/15

【幸福の黄色いハンカチ】北海道の鉄道シーン

 名優・高倉健さんがお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。
 
 高倉健さんといえば、特に若いころはヤクザ役で有名です。しかし今回取り上げる映画は、高倉健さんがそれまでのヤクザイメージからの脱却を図った頃に出演した映画、「幸福の黄色いハンカチ」です。荒くれ男のイメージを残しつつも、心の弱い部分も垣間見える不器用な男を演じ、公開年の1977年には日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞と、ブルーリボン賞の主演男優賞を受賞しています。

映画「幸福の黄色いハンカチ」は、北海道を舞台としたロードムービーです。まったく別々の男女3人が共に旅をすることで互いに触発され合い、時間が進むにつれ変化する心情の様子を描写しているハートフルな映画です。まぁ、内容についてはこの場ではどうでもいいので気になる方はレンタルして見てください。

この映画の中にちょくちょく鉄道が絡むシーンがありますので紹介していきましょう。
 
まず主な配役です。
・島勇作:高倉健さん
・島光枝:倍賞千恵子さん
・小川朱美:桃井かおりさん
・花田欽也:武田鉄也さん
 
1)網走駅
 欽也が車で北海道に渡り、網走駅前で女の子をナンパするシーンです。ここで朱美をナンパし、成功します。駅前の食堂では勇作とニアミスします。
 撮影当時(1977年)は駅舎改築工事中だったようで、工事仮囲いのフェンスが見られます。
Da062701 Da062700 場所はココ
 
2)原生花園駅
 欽也とナンパした朱美とが一緒に原生花園を訪れます。画像バックに釧網本線の原生花園駅が見えます。当時は仮乗降場で翌年に廃止となってしまいましたが、JR化後の1987年に臨時駅として復活しました。映像の駅舎は現駅舎とは違っています。
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場所はココ
 
3)車販
 朱美の人物紹介シーンです。朱美の仕事は列車の車内販売です。
 乗務している列車は、急行型車両のようです。客室内のシーンで混み合っている様子が伺えます。当時の車内販売嬢の衣装が懐かしいですね。
Da062703

 
4)陸別駅
 阿寒で1泊した翌日、池北線:陸別駅でのシーンです。陸別駅は後に北海道ちほく高原鉄道に転換され、2006年に廃線となります。現在はふるさと銀河線りくべつ鉄道という体験施設となっており、気動車の運転体験やトロッコの乗車体験ができます。Da062704
 陸別駅から列車移動しようとしたものの、帯広方面の列車はあと2時間弱あります。時計は11:44、目的の列車は13:14となっています。このシーン、バックで通標閉塞器を操作するチンチンという音が聞こえます。時刻表に同駅着11:52とありますので、その列車に対するものと思われます。
Da062705 Da062706 場所はココ
 
5)根室本線
 勇作が無免許運転発覚で警察署に連行され、朱美と欽也が署前で待っているときのシーンです。前方を根室本線上り列車が左から右へと走っていきます。新得駅到着前ですのでゆっくり走っています。
 現在の新得警察署は国道沿いに移転しているようです。
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場所はココ
 
6)新得駅
 新得警察署を出た勇作は新得駅から列車移動しようと駅へ向かっていきます。シーン前方に新得駅の駅舎が見えます。
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場所はココ
 
7)夕張市内(回想)
 勇作が過去を告白するシーンで、夕張市内の回想描写です。
 光枝が働くスーパーで勇作が買い物をするシーンです。映像のバックに蒸気機関車の汽笛とドラフトの音が聞こえます。
Da062709

 シーン変わって踏切を渡るシーン。勇作は光枝と始めて会話を交わした後、店を出て踏切を渡ります。この踏切は夕張線(現・石勝線)の踏切ですが、現在は夕張駅の移転によって線路はなくなっています。この踏切は後でまた出てきます。
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場所はココ
 
8)札幌市内
 勇作と光枝のデートのシーンです。札幌市内の飲食店で食事をするシーンですが、バックに映る道路上に路面電車が見えます。
 路面電車は西四丁目電停に停まっています。この頃は市内路線が相次いで廃止された後で、現在と同じ路線となっていました。
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場所はココ 
 
9)客車内
 札幌デートの帰りです。バックの音は蒸気機関車の汽笛とレールジョイントの音です。勇作が進行方向を向き、光枝は逆向きで座っています。勇作の俺様ぶりを表現しているのかもしれません。
 この映画の設定は1977年。勇作の刑期が6年3ヶ月なので、このシーンは1971年以前という設定になります。デート帰りの札幌から夕張への移動は、1970年の時刻表を参照してみると、以下の通りとなるようです。
①札幌1511→827レ→1601岩見沢1620→232レ→1722追分1726→735D→1843夕張
②札幌1722→829レ→1923追分1948→753D→2051夕張
③札幌1951→533D~2533D→2304夕張
 このうち③は気動車列車のため除外。①の827レはまだ外が明るいであろう事から除外。よって①の232レか②の829レとなりそうです。
 この当時、夕張線の旅客列車は全て気動車列車でした。蒸気機関車は石炭列車を含む貨物列車ばかりに利用されていたのでしょうね。
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10)函館本線
 休憩のドライブインの前で、待っているかもしれない妻・光枝が住む夕張に行くことを決意する勇作。
 勇作のアップから朱美と欽也のアップへパンするときに気動車列車が通り過ぎます。パンの動きが一直線ではなくわざわざ列車が入るように動いていますので、列車が走るタイミングにあわせてこのシーンを撮ったように感じます。
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場所はココ
 
11)跨線橋
 夕張行きを決意したものの怖気づいた勇作。車は逡巡する勇作を乗せ跨線橋を行ったりきたりします。
 この跨線橋は道道3号線が夕張鉄道の角田~継立間を越えていたものです。夕張鉄道は1975年に廃止され、撮影時にはもう列車は走っていませんでした。
 現在の廃線後は自転車道になっていますが、跨線橋は健在です。
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12)夕張市内(帰宅シーン)
 夕張行きを再び決意し、車は夕張市内へ。夕張市内中心部の賑やかな様子が映し出されています。今では考えられないくらいの人の多さです。
 市内を走る車の窓から踏切(画像左)が見えます。この踏切は7)の踏切の一つ南側になります。次の踏切(画像右)は7)の踏切と同じです。画像のスーパーは光枝の働いていたスーパーです。ここの線路は夕張駅の移転に伴いなくなり、現在はスーパーもろとも道路になっています。
Da062716 場所はココ Da062717 場所はココ
 シーン変わって勇作の自宅へ近づく場面です。上述のロケ地は夕張市街地北方(社光付近)ですがここでは市街地南部(若菜付近)になります。
 歩道橋のある交差点を左折したところにある踏切(画像左)で車は一旦停止をします。ここは夕張線(現・石勝線):清水沢~鹿ノ谷間の踏切です。ちなみに最寄のバス停は「黄色いハンカチロケ地前」です。上り坂を進み再び踏切(画像右)です。これは夕張鉄道:鉱業所前~夕製前間の踏切です。夕張鉄道は西から夕張市内に進入し、この踏切の南方で夕張線を立体交差で越え、夕張まで夕張線と並行して進んでいました。
Da062718_2 場所はココ  Da062719_2 場所はココ
 再会シーンです。自宅前の鯉のぼりの棹にはためく黄色いハンカチのすぐ横が勇作宅です。
 勇作宅は高台の端にあり、すぐ下の谷間は夕張市若菜市街地です。その谷間に手前から、夕張鉄道、夕張線、道道38号線、志幌加別川、夕張鉄道が通っています。
Da062720 場所はココ
 
 
※参考サイト
北海道『幸福の黄色いハンカチ』ロケ地訪問ドライブ旅行2011
あの頃の夕張を求めて
 
 
 
p.s.
ウチの嫁さんの同級生に、高倉健さんを遠縁の親戚に持つ方がいらっしゃるそうです。本人曰く、高倉健さんが親戚だということは聞いているが、親類の結婚式や葬式でも会ったことはなく、いつも手紙などのメッセージを送ってくるとのことです。親類の間ではどうやら都市伝説的存在になっていたとかいないとか・・・。

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